【特別企画★地域インタビュー 第二弾】生野小学校統廃合について、区役所の担当の方に聞きました
かねてより、地域内でも関心が高く様々な意見があった生野中学校校区(生野・林寺・舎利寺・西生野小学校校区)の小学校再編統合について、【特別企画★地域インタビュー 第一弾】生野小学校統廃合について、地域代表に聞きましたに引き続き、区役所の担当の方に直接お話を伺いました。
インタビューにお答えくださったのは
井平さん(大阪市生野区役所 地域活性化担当課長 兼 教育委員会事務局総務部生野区教育担当課長)
山崎さん(大阪市生野区役所 地域まちづくり課 地域活性化担当課長代理 兼 教育委員会事務局総務部教育政策課 生野区教育担当課長代理)
の2名(以下:区)です。
インタビュアーは生野地区運営員会 広報ブログスタッフ(以下:広)が担当しました。
※このインタビューは、平成30年12月21日に行いました。
もくじ
生野小学校統廃合の日程決定について
広:先日、生野地区から地域代表として学校設置協議会の会議に出てる方たちから、生野中学校校下(生野、生野西、舎利寺、林寺 の各小学校)の統合の日が決まったってことを聞きました。間違いありませんか?
区:区: 1 1月30日に開催した第1回学校設置協議会において、生野中学校区の再編による新学校は、平成34年4月開校、生野中学校·西生野小学校の校地を活用した義務教育学校の設置をめざすことが議決されました。
広:その発表自体はしていますか?
区:その会議の結果とかはですね、ちょっとまだホームページとかで上げていかなあかんのですけども、まだ議事録とかができてなくて。早々にすすめていきたいとは…。
区:準備会という形で進めさせてもらってる時に、どういうことが話し合われたかっていうのは、例えば「準備会ニュース」という形でさせてもらっていたんです。同じような形で、また配布はさせてもらおうとは思ってます。ただ、作業中でまだお配りできてない状態です。
参考写真:準備会ニュース
広:じゃあ、小学校はもう冬休みに入りますし、案内がくるのは年明けぐらいになりそうですね。
区:できたら早くニュースという形で、保護者の方や地域の回覧という形で、決まりましたってのを回したいと思います。
義務教育学校っていうのはなんでしょうか?
広:義務教育学校というのは、今までの学校とはなにか違うんですか?
区:普通、小学校6年間・中学校3年間というものがありますよね。義務教育学校は、それが一つになってるんです。だから、小学校中学校というものがなくて、1年生から9年生ということになります…というのが一つの案です。基本的には校長先生がひとりで、教員も全部の学年が基本的にはできる先生がくる形になる。
最初はちょっとスタートは難しいと思うんですけど、中学校と小学校の免許を両方持っている先生が、みんないてはって、極端に言えば、1年から9年までずーっと同じ担任とかいのも可能な学校なんです。(9年間同じ担任でってことは)そこまでなかなかね、(実際に)するのは難しいと思うんですけど。
学校の方では、1年から9年(中学校3年生)までを、ずっと継続してカリキュラムをつくってやっていける。
中学校で教えることや小学校で教えることっていうのは、それぞれ学習指導要領があって決まっているんですけど、それを学年5年で中学校の内容を教えたりとかもできるような学校になるということです。
1年生の頃から9年生までの、ずっと個人をみて継続的に教育をできるっていうような学校をつくろうってことで、国の方もやりだしていて、全国的にこれからになるんですけど。
大阪市ではまだ一校もないので、大阪市でははじめての義務教育学校を作っていくということで、進めていこうと思います。
広:小中一貫校とは違うんですか?
区:えっと、生野は義務教育学校をめざしているので、ひとつの9年生までの学校なんですけど。
区:義務教育学校なら、校長先生はおひとりなんですけど、小中一貫校なら、小学校の校長先生と中学校の校長先生は別々になってくる。
区:先生も、中学校の先生、小学校の先生というかたちになるんで、一応学校としては。
広:柔軟にそのまま9年間ずっと同じ担任みたいなことが発生しないってことですね。
区:ずっと担任は難しいですね。小中一貫校であれば、中学校の先生が小学校のほうにいって、5年生6年生を教えるとか、そういう連携をしていこうっていう形でしかちょっともう難しいっていう。
区:小学校と中学校が義務教育なんですよね。その名前をとって、義務教育学校っていってるだけで、法律上そういう名称になってるんですよ。
広:呼び方が全部…違う?
区:学校名としては…そうですね
広:なんでそう違う感じになるのかなっていうのがあるんですけど…
区:こればっかりは、法律で学校教育法かな?学校っていうのはどういうものかっていう法律があって。
広:この地域では小学生って形はなくなるんですか?
区:うーん、まあ、愛称つけたりとか…そのあたりは我々もまだ…しっかりあれなんですけどもね。法的な正式名称は義務教育学校ってなると思うんですけども、小学生とか中学生って呼び方があかんってのはならへんと思います。
広:地域の学校なので、途中で引っ越してきて転入してくる子とか、出ていく子とかもいます。9年間のカリキュラムで学習内容が動いたりとかすると、そういう子達はどうなるんですか?
区:それ(転入・転出)はね、当然あると思います。ただ、普通の学校でも、それぞれ学校ごとで進み具合が違ったりとかあるので、転校してくれば、その子の学力に合わせて補習をしています。それと同じで、当然変わってくればその子が入れるように、学校としては、補習したりとかような対応をしていくので、いままでと同じ形になるようになりますね。
学校選択制はどうなるんでしょうか?
広:いま、中学校は選択制でいけますよね?
区:生野の西側はまだなんですよ。
区:学校選択制っていうのはどこの学校でも選べるよってのは、生野区はまだちょっと、東側しか入れられてなくって。西側は、まだ再編ってのもあるので…。
広:小学校は(選択制を)やってますよね?
区:小学校も東側だけなんです。
区:通学距離がちょっと遠くて、他の近い学校に行かれる場合は、希望できるっていうのが、こちらもできるんですけども、自由に選択できるってことじゃなくて。通学距離であるとか、中学校で行くべき学校に行きたい部活動がないから…とか言う場合は、「ちょっとこっちの学校に行きたい」っていうのは、認めてるって形ですね。
広:では、選択制についてはこれからどうなるんですか?
区:基本的に学校選択制については、再編が終了したら全てに入れたいとは思ってるんですね。ただまあ、生野中学校、田島中学校、新しくできる桃谷中学校 もあるので、そことの絡みでどのタイミングでいれるかってのは、これからきっちりと精査してからになるんですけども。
なぜ(西側は学校選択制が)いれられてないかっていうと、やっぱり小さい学校があるからです。20人ぐらいの学級から、選択で抜けていったらどんどん少ない学校が出てくるってことなので、選択制をいれるよりも、まずしっかり学校再編して、ある程度は二クラスはある学校にしてから、選択制もいれて、自由に進める形にしたほうがいいんじゃないかっていうことです。
小学校再編についての賛成・反対について
広:統合に関していろんな意見があったと思います。地域によってはすごく反対しているとこともあるって話は、私達も聞いています。そういう様々な意見もあるなかで、話としては全体的にまとまったんでしょうか?
区:この生野中学校区については4つの小学校(生野・生野西・林寺・舎利寺)があります。そのなかで、2つの地域に理解いただけていない状況で、この学校設置協議会のスタートについても、その2校の地域の方たちについては、欠席の状態でスタートはしています。
参加されていない2つの地域からは、学校再編の必要性については理解しているが、今の再編案を強引に進めることに対しては反対であると聞いています。
そこは我々の説明がしっかりできてないところで、しっかり理解いただけてないところもあると思うんで、しっかりと理解いただいて、まあ、できるだけ早い時期にですね、その協議会の中に参加いただいて、一緒に最後、開校までに一緒になって進められるようにっていうことでやっていかなあかんってことで思ってます。
広:2地域がずっと反対の姿勢を貫いていても、統合自体は変わることはないんですか?統合の日がやっぱり動くとか…。
区:そうですね。新しい学校をつくるってことはやりましたので、そのずっと反対ってならんようにやらなあかんと思いますし、そこは我々もやるべきことかなと。
広:それでも、2地域がうちは反対や譲らへん!って開校日までずっと続いたとしても、そしたらもう生野と西生野の2校だけがとりあえずくっついて、残りの2校はおいとこかみたいな、そういうことにはならないんですか?
区:まあ、ずっと反対されてる中で、そこの学校を廃校というのは難しい状況にはなるんですけど、そのあたりは…できるだけ新しい学校を作るので、その学校にみなさん来てもらえるようにやって行かなあかんかなと思うんですけど。
ほんまに、そこまでにね、絶対いっしょになってすすめてもらう…地域だけじゃなくて、保護者の方もね、一緒にやっていこうとなってもらえるようにやるのが、使命だと思っています。
区:実際、地域としては反対と言う声はいただいているところなんですけど、保護者の方には、やっぱり「いまの小学校の人数が少なくて、なんとかしてほしい…でも地域の人の前ではなかなか意見が言えない…」って方もおられるのは事実です。
それでずるずるといつまでも遅くなってしまうのは、問題があると我々としては思っています。
引き続き説明させていただきながら、ご理解いただけるように取り組んでいくんですけども、それ(反対地域があること)を理由に(統廃合)を伸ばすというんではなくて、生野さんと西生野さんも進めていこうやという話を言うていただきましたので、それやったら、34年って形でスタートさせていただくってことですね。
区:最終的には、どっかの段階でいろんな判断もしないとあかん時がくるかもしれないんですけど、でも、現時点ではそこを想定せずにね、なんとかもう来てもらうってことをやっていこうと思っています。
※区役所担当より (2019年5月29日追記) :『反対』という言葉で表現されていますが、今参加されていない2地域に関しましては学校再編に反対しているのではなく、行政の進め方や今の案についての疑問が解消されていないということであり、行政側の対応の至らなさが原因となっております。誤解を与える表現であることを2つの地域の方にお詫びいたします。生野地区の皆さまにもご迷惑をおかけしましたことをお詫びいたします。
なぜ西生野小学校なの?
広:地域の方から一番よく聞く疑問の声が「なんで生野じゃなくて、西生野やねん!」ってものなんです。「生野は本校やから…(※1)」って。なぜ統合先が西生野小になったんですか?
※1) 生野小学校はかつて日本一の児童数を誇る学校でした。児童数が多かったことから、舎利寺、林寺、西生野へと分校化していった経緯があります。
(関連リンク)【昔を語ろう会】本校(生野小学校)に通える日
区:生野の再編については、ただ単に数合わせで人数が少なくなったから一緒にしましょうということであれば、集まっただけでなにも教育内容は変わらないって形になるんです。まあ、それもそれで、一定の規模が大きくなって教育環境というのは良くなるんですけども。
それに加えて、小中一貫教育っていうのを生野区としてはしっかりやっていく。1小学校から1中学校卒業を見据えた教育をやっていこうっていうなかで、西生野ってのは中学校と隣接していますので、そこで、中学校と小学校が一緒になって、子どもたちの教育内容とを充実していきたいってことで、西生野を活用して学校を作りたいと提案させて頂いています。
広:中学校と小学校が隣接ってのが一番大きかったってことですね
区:そうですね。そこを含めて、義務教育学校っていうのにしたいってのもありますんで。
広:義務教育学校ってのはひとつの学校ですもんね。
区:(小学校と中学校が)離れていれば、いろんな負担がやっぱりね。子どもたちが移動するのであれば安全面もあればいろんな負担があって、なかなか活動しにくいってのがあります。
おんなじ施設の中で一緒に活動すれば、小学校の低学年の子と中学生の子がなにかね、運動会一緒にするとかっていうのもできますし、そういったいろんな関わり方でいろんな心の成長も含めてやっていけるっていうのが今考えているところなんです。
広:通学の距離が伸びることに対する不安の声も、よく聞きます。
区:通学距離に関しては、怒られるところもあるんかもしれないんですけど、大阪市としてはそんなに距離自体が長くなるとはおもっていなくて。2km以内であれば、徒歩で通学圏内ってことです。大阪市の他の区であってもそれぐらいの距離のところはいっぱいあるんですね。生野区の再編では、通学距離は2kmを超えないので、そんなに距離が長いとは思ってないんですけど。
当然、安全対策ってのはしっかりせなあかんってことで、学校設置協議会の中でも通学路をどうしていくのかとか、ここを通る場合にここは危険なところをどうする手立てがあるんやっていうところについては、道路にグリーンの塗装するとか、ポールを立てるとか、(見守りの)人が居るのかとか、そういうとこもふくめて、開校まではありますけども、できるだけ早い時期からきっちりとやっていかないといけないと思っています。
生野小学校の跡地はどうなるんでしょうか?
広:小学校を統合した後、西生野小学校はそのまま残りますけど、林寺、舎利寺、生野小学校は跡地になります。
その跡地がこのあとどうなるかっていうのは、決まっているんですか?
区:統合による跡地というのは、大阪市はいままでのやってきているルールで言うと、基本的には売却になっているんです。
しかし、生野区の今回の再編については生野区の状況も含めて避難所機能として残すということで、小学校については確約を頂いているので、生野、舎利寺、林寺の小学校の跡については残していくと。
区としても、避難所機能として残すだけやったら、置いとくだけでもお金がかかりますし、そこをなんとかうまいこと活用しながら、持続的に管理できるような体制も取らなあかんと思っています。
跡地とまちづくりも含めてね、跡地あれだけ大きなところが開くので、そこをうまいこと活用しながら地域の活性化にもつながるような活用方法がないかってのを検討するっていうことで、進めています。
今年からは民間のちからを借りて、ちょっとアドバイザー的な契約をして、そういう(活性化させるための)案がないかっていうことで、地域の状況とかも研究していただきながら検討していただいているんですね。そこについては全体構想…「こういうつかいかたがいいんじゃないか」っていう構想をだしていただいて。2月にフォーラムもやる予定なんで、また周知させていただきます。
来年度には、個々に生野小学校の跡はこんなんええんちゃうかっていう案も、書いていただきながら、最終的には地域の方の意見も聞きながら、実際どんなことをするのかって。
今地域でつかっている地域のまつりであったりとか、行事であったりとかでも活用していただいて、学校はこういう時に使いたいねんってのは確保しながら、いろんな事…民間になるのかどうかはわからないですけど、ちょっと収益を埋めるようなとこになんか入ってもらうとか。そんな活用をして、ちょっとお金も生みながら、人に来てもらう地域の人も集えるとか、そういうようなこともやって、せっかく残ったところを中心に地域が活性化するような事に地域施設にできへんかってことで進めてるんで、残しながらいいものを作っていきたいと、検討を始めています。
広:残った跡地の維持費ってのは地域の負担になったりすることはあるんですか?
区:維持費については、負担を求めるつもりはありません。
広:それはもうずっと?
区:そうですね。あの…まあ…信用されてないところもあるとはおもうんですけど…
一同:(笑)
区:我々も未来永劫でその50年先がどうとか言うたら、いまは言えますけど、ちょっとまだ社会的な状況がありますけど、でも、いまの現状としては避難所として残す以上は、行政がきっちりと管理していかなあかんと。
ただそれを、どういった活用をしていくかについては地域の方とも相談しながら、運営方法も含めてやっていかんと、未来永劫、役所がずっと金を払っていくというのも厳しい状況になってくると思うんで、そうならないような方法を考えていきたいと思います。
広:統廃合のあとは、いままであった小学校の校区ってのはそれはもうまったくなくなるんですか?
区:小学校4つの校区が、生野中学校の校区(と同じで)その学校の基本的な校区になりますね。
広:いまは、校区ごとに会館があって、地域がわかれています。それはどうなるんでしょうか?
区:それは何も変わりません。小学校が一つになるだけであって、連合はいままでどうり4つありますし、会館等についても、すべて何も変わるってことはないです。
広:地域の…まちづくり協議会(※2)の区別ってのはいまのままずっと続いていくんですね。
※2)まちづくり協議会とは:小学校区を基本として、地域住民・学校・企業・商店・福祉施設・NPOなどの団体が、地域の課題や将来像などを話し合い、地域の特色を生かした活動に取り組むもの。いわゆる「地域」と呼ばれるものがこれに当たることが多い。生野小学校区では生野地区運営委員会という名前で活動している。
区:まち協はね。そうですね。学校再編と一緒に再編するとかそういうことは全然考えていません。
広:まち協って形がいまのまま続くんでしたら、やっぱり小学校は避難場所としてだけじゃなくて、地域で使う場所として、今後も確保が必要だと思います。噂では年に300万~500万維持費がかかるっていう話もありますが。
区:おっしゃるとおりで、年間300万~500万かかるんです。それをずっと役所が出し続けるっていうのは、そういう仕組でしてしまうと将来的にやっぱり無理やってなる恐れがあるって疑われるんです。
さっきどういう使い方をするか研究していただいてるっていいましたけど、例えば民間に「こういう使用条件はあるけども、借りてくれる人いないか」とかっていう形を枠組みとして出して、賃料という形で年間300万~500万はいってきたら、それでずっと回していけるんです。そういう枠組みができへんのかって検討してるとこなんです。
区:(例えば)一番わかり易いのでいうと、専門学校とか大学のサテライトがほとんど今の学校と同じように、教室と職員室とそういう状態で、年間維持費分の500万とかで借りますっていうてくれはったら、そこの施設はずっとそれで運用できる。借りる条件として、「なにかあったら避難所として使いますよ」とか「地域の行事は夏にこれがあって、毎月これで会議に使わせてもらってって条件ですよ」っていうふうに(最初に)入れておけば、それはそこの学校が借りてくれる間はずっと継続して、だれも文句を言わずにやっていけるって形になるので。
また、民間でどこかに入ってもらって、そこが収益を出すようなことをやって維持できれば、継続していけるってなる。そういう方法をつくっていかなあかんっていうことで今やっています。
広:そのような学校跡地の運用の前例はあるんですか?
区:東京の学校跡地で、ものづくりの企業をいれたりとか、そういうのはあるんですよね。そういうので収益を出して、継続的にやってるっていうのもあるので。
いまお願いしている業者さん…セミコロンっていう企業なんですけど、全国的にリノベーション学校とかいろんな公共施設とかを再利用させるってのをやってきてる方達なので、色んな経験とノウハウをもってはるんです。その人らにも助言をいただきながら、いろんな方法があるっていっていただいているんで、いまそれを期待してやっていただいているんです。行政だけではなかなかいい案はでてこないんで…。
広:跡地利用がうまくいかなくって、放置状態で荒廃してる場所などはないんでしょうか?
区:大阪市内でいうたら、さきほど言ったように、すべて売るのが大原則になってるんですよ。売り出すまで結構時間が買ったりしたり売る相手が見つからへんってなったりして、放置されて。荒廃じゃないですけど、置きっぱなしっていうのがあるのは事実なんです。そういうことにならないように、平成34年というゴールがはっきりしたので、やっていかなあかんなってことで、業者さんに話をしてるところなんです。
広:生野地区の中でも、小学校の再編は子供のことを考えたらわかるけど、地域としてはちょっと信用できへんなっていう声が入ってくるのも事実です。
区:我々もずっと言わせていただいているんですけども、ほんま学校っていうのは言っても子どもたちのためにあるものだと思っていますし、子どもたちのためにやるっていうこと、そして新しい義務教育学校っていうのは教育委員会も含めて小学校も中学校も含めた今と同じではなく、今以上に教育環境も含めていいものにする…先生の配置とかそういうのもありますし、ICT環境とか英語とか、大阪でやってる一番最善のそういう教育を取り入れてはじめて、やった意味があるのかなと思っています。
そこはしっかりやりながら。いわれているように、跡地の話。生野は避難所がないので、基本的には売るのは絶対できへんとおもってます。
そこは活用してしっかりと活性化になるような、地域の中心になるような場所にしていきながらと思っています。地域のいろんな方も当然いろんな思いをもってはるとおもうんですけど、できるだけそういう話をさせていただいて、子どもたちのためにってことを理解いただいて、あと、課題や不安なところはしっかり引き続き話をさせていただきたい。ぜひご理解いただければな、と思っています。
今後は具体的にどうなっていくんでしょう?
広:ここからの流れとしては、どんな感じにすすめていくんですか?
区:ゴール(平成34年4月開校)は決まってますので、学校設置協議会のなかで、学校名どうするんかっていうのもありますし、標準服とか、校歌とか、通学路もどうするんやとか、具体的な必要な事項をリストアップしながら協議会の中で、検討して決めていくと言う流れになります。
跡地に関しては、その協議会とは別に、そこは地域の方に意見をいただきながら、学校の設置と跡地の話を並行して進めて行くって形になります。
広:各地域の代表が参加している、学校設置協議会の会議っていうのは、どれぐらいの頻度で開催するんでしょうか?
区:学校設置協議会はまだこれからスタートしたところなのでどれくらいのペースでやるかっていうのはちょっとその中で決めていかなあかんのですけど、必要に応じて当然やっていきます。月1回ペースでもいけますし、そこまで必要なければ2ヶ月に1回とか、当然「いまこれせなあかん!」ってなったら、急に来ていただいて開催することもできますので、臨機応変にやっていかなあかんかなと。
広:実は、「議会を通ってないからそんなん勝手に進めても…」って噂を聞いたんですが。議会を通るとか通らないとかそういう話は関係あるのでしょうか?
区:大阪市の条例で、学校設置条例っていうのがあります。そこに、いまなら例えば生野小学校っていう住所があって、生野小学校というのが作れている。
今回再編したら、生野小学校とか舎利寺も林寺も廃校にして、新しい学校をここにつくりますっていう条例を議会にかけないといけないんです。議会が承認しなければ、それは新しい学校も作れないし廃校もできない。
ただ、今の段階ってのは、それに向けて地域合意にむけて作っていきましょうって段階ですから。開校の前年度ぐらいにかならずそれをしなければだめですね。
広:まだ先の話なんですね。開校の1年位前になるですか?
区:来年、桃谷中学校ってのができるんですが、それの条例が通ったのも今年の5月のときなので。
広:その議会でもし多数決で通らなかったらどうなるんですか?
区:通らなかったら、どうもできないんです。まあ、学校設置協議会の中でやるってことが決まってることなので、議会でも賛成していただきたい。ただ、こればっかりは、最終的には議員さんが決議をとりはる話になるので…。
広:それが最後の決定になるんですか?
区:そうですね。条例ですから、それがないと新しい学校を作れません。
伝えたいこと、聞きたいことがあるんですが…
広:これから、協議会の中で細かいこと…学校名や校歌が決まっていく会議に、生野や西生野は出席していますが、反対している地域は出席してない状態が続いていくと、地域の意見ってのはそこに上がってこない形になってしまうと思うんですけど。
区:はい、そこできまってしまう時期になって、(協議会に)こられてなかったら、そういう状況になりますね。
広:ということは、結果的には、地域の意見がないままに話はどんどん進んでいってしまうんですね…。
区:そうですね…。
広:その会議の結果の報告は、来てない地域にはどうしているんですか?
区:地域PTAにはします。学校配布のニュースもしています。結果は直接連長さんの方とかには11月にこういうふうに決まりましたってのも、連絡を入れてるのは入れています。
広:あんまりにも各地域の足並みが揃っていないので、その進め方がほんまにいいんかなぁと…
区:おっしゃるとおりで、本来は4つの地域がきちんと同じ方向を向いてやりましょうってなってやるべきなんだと思ってます。ただ、そうすると、どんどん後ろに(開校が)ズレていくんですね。
今でいうと、生野さんがなんとかやったろうって言うてくれてはって、西生野も自分とこくるのもあるし。西生野さんでいうと、全校生徒が100人を切りそうなぐらいなんですよ。来年度が10人ぐらいしか新入生がいないという状況の中で、ほんまにはよやらなあかんって。
もういま平成34年が(開校の)最短ですけど、それが35年36年になると、今入った10人ぐらいの子が卒業するまでずっと(統廃合が)できない。我々としてももうあかんなっていうところであるんです。
実際、反対してるところもあるんですけど、もう「やろう」ってところがあるなかで、すすめていかなあかんということで、今回こういう判断をした。そこはしっかりと進めながら、やっぱり反対しているところには、理解いただいて一緒にやろうってことを力入れていかなあかんなというのが、いま我々が考えていることなんです。
広:これから決めていくいろんな事について、例えば、保護者の方が意見を送りたい場合はどうすればいいでしょうか?
区:協議会の中には、PTAの推薦の方にも来ていただくので、(各小学校の)PTAの実行委員会なりそういうところの意見は吸い上げてもらう、と。協議会の中でこういうのを決めなあかんってなったら、通常はその日に来て頂いてる(代表の)方が実行委員会に戻って、「こういうの決めなあかんねん、どうしよう?」って話していただいて、意見を吸い上げてきていただくっていう流れにしていただく、とは思っています。
広:先程「地域が反対してるから、自分とこの学校が児童が少なくてなんとかしてほしいと思ってても、言われへん」って声もあるっておっしゃってたじゃないですか。そういう反対地域の親御さんが率直な意見を言いたいと思っても、地域に投げるのは難しいと思うんです。
逆に、生野地区の地域はいま賛成の姿勢で動いているので、地域の親御さんの中にいる反対派の方が地域に意見をいいにくいというのもあるかもしれない。
そういう方たちが直接、区役所の方に意見を言いたい場合はどこに送ったらいいですか?
区:いきなり電話も全然かまへんのですよ。
広:いきなり電話をかけて、担当の方と喋ったことが、ちゃんと会議で残るのかっていう心配が…
区:ええ、一応会議のときには僕ら(区役所の担当)も事務局として入るんですけど、行政は信用されてないので…都合のええこと言うてるんちゃうんかって思われることがあるんも事実なんです。
本当は、代表して来られてる方のお口から言うていただいたほうが、やっぱりみんな重みをもって考えてくれはるのは事実なんで…。
僕らから、いただいた意見を踏まえてこういう形もご意見もいただいてるんで、こんなんしたらどうですか?っていう提案もさせていただいるので、全然意見をいただくのはかまへんのです。どっちでもいいんですけど…やっぱり住民代表の方の意見のほうが重たくなるかな?という気もします。
区:反対の方のご意見とか不安な点とかもお聞きしてしっかりお答えできると思いますし、ただあの、決まっていくのはそこの中で代表の方がでてくるところでやっていかないと、地域やPTAの方がやろうってなったのに、反対の声だけ聞いてそこをうけて、ちょっとゆっくりやりましょうとかはできないので、反対の意見をしっかり受け止めながら、それには理由がある思うんで、保護者の方であったら通学の問題であったりとか、新しい学校で自分とこのこども大丈夫かなってのとか、そういうところについてはしっかりと話しをしていきたいと思います。
広:決まったことについての案内はどうなっていますか?地域の会館にはいつもニュースとして印刷物がとどきますけど、あれは、他の地域の方々にも届いているんでしょうか?
区:あれは、小学校と中学校で子どもさんに持って帰っていただく枚数をお渡ししています。地域では、会館のほうにもおいていただいて、町会のなかでも回覧をお願いしますという形で回しています。
広:今回、この統合の日程が決まったっていうことで、また直接話しが聞きたいって方もたくさんいてはると思うんですけど、具体的につぎの説明会とかの予定はありますか?
区:説明会というのは具体的にはないんですけど、出前講座なんかもやりますので、必要で、こんなふうな状況で聞きたいねんとかなんか意見が言いたいねんとかいうことがあれば、連絡をいただけたら、日程調整して、担当なり含めて話に行かさせてもらいます。
※区役所担当より (2019年3月26日追記):「過去の記事において区役所の発言で『現時点で市会での議論が必要ない』。また、『開校が決定した』という表現がありました。学校の設置や廃止は、条例の改正を伴い、それをもって最終決定となります。学校設置協議会において、生野中学校区の再編による新学校は、平成34年4月開校、生野中学校·西生野小学校の校地を活用した義務教育学校の設置をめざすことが議決されたところですが、最終的には条例改正をもって決定になりますので、誤解を生じる表現であったことをお詫びし、訂正させていただきます。生野地区の皆さまにもご迷惑をおかけしました。
ご意見ください
生野地区では、素朴な疑問から、設置委員会で伝えてほしいことまで、
小学校の統廃合について地域の意見をお待ちしています。
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